「TOEICの教材を買って、積読のまま」
こういう声をよく聞きます。
英語をやろうと思って本屋に行く。参考書を買う。家に帰って開く。数ページ読んで、なんとなく続かない。気づいたら本棚の飾りになっている。
「また続かなかった。やっぱり私には無理なのかも」
でも、少し待ってください。TOEICの教材が積読になるのは、意志が弱いからでも、英語が向いていないからでもありません。そもそも、その勉強法があなたに合っていなかっただけかもしれない。
そして実は、TOEICの教材が積読になる人ほど、英語コラムライターに向いている可能性があります。
TOEICの教材が積読になる本当の理由
TOEICの勉強が続かない理由を、「意志が弱い」で片付けるのは正確ではありません。
長年英語を教えてきた現場で見ていると、TOEICの勉強が続かない人には共通したパターンがあります。
「なぜこれを覚えるのかわからない」という感覚です。
TOEICの単語を覚える。文法問題を解く。リスニングの練習をする。これらは全部、「テストで点を取るための練習」です。でも、テストで点を取ることに、心からの動機を感じられない人がいる。
「点数が上がって、それで何になるの?」という問いに答えられないまま勉強を続けるのは、ゴールの見えないマラソンを走るようなものです。続かなくて当然です。
TOEICの勉強と、コラムを書くことは、根本から違う
TOEICの勉強は「正解を覚える」作業です。決まった答えがあって、それに近づくことがゴールです。
英語コラムを書くことは「自分の言葉を届ける」作業です。正解はありません。あるのは、あなたが感じたこと、見たこと、伝えたいことだけです。
この2つは、英語を使うという点では同じですが、やっていることがまったく違います。
TOEICの勉強が続かない人の多くは、「覚える・解く」という作業が性に合っていないのではなく、「自分が伝えたいことを英語で届ける」という経験をしたことがないだけかもしれない。
やったことがないから、続くかどうかもわからない。でも、やってみると続く人が、確かにいます。
積読になる人が持っている「ある特徴」
TOEICの教材が積読になる人を見ていると、共通した特徴があります。
「英語で伝えたいことを、すでに持っている人」が多いということです。
日本の食文化のことを話し始めると止まらない。地元の祭りのことを聞かれると、気づいたら1時間語っている。着物のこと、お茶のこと、子育てのこと、40代の暮らしのこと。日本語では語れることがたくさんある。
でも、英語で「届ける」経験がなかっただけ。
TOEICの勉強が続かなかったのは、伝えたいことがなかったからではありません。伝えたいことはあったのに、TOEICの勉強がその欲求と結びついていなかっただけです。
「楽しみながらやれない自分が嫌だった」という声
「英語の勉強、楽しみながらやれない自分が嫌だった」という声もよく聞きます。
英語が好きなのに、英語の勉強が楽しくない。この矛盾した感覚を抱えたまま、「やっぱり私には向いていないのかも」と結論づけてしまう人がいます。
でも、英語の勉強が楽しくないのは、英語が嫌いだからではありません。その勉強の仕方が、楽しさとつながっていないからです。
英語コラムを書いて、海外の読者から「I never knew this about Japan.(日本にこんなことがあるなんて知らなかった)」というコメントが来たとき、英語の勉強とはまったく違う感覚が生まれます。
「届いた」という実感。これが、英語を楽しいと感じる瞬間です。
TOEICの勉強が楽しくなかった人が、英語コラムを書き始めてから「英語が楽しくなった」という変化は、珍しいことではありません。
積読の教材が教えてくれていること
本棚に積まれたTOEICの教材は、「また失敗した証拠」ではありません。
「その方法が、自分には合っていなかった」というサインです。
英語への関心はある。伝えたいことも、きっとある。ただ、「覚える・解く」という方法が合っていなかっただけ。
英語コラムライターの仕事は、覚えることでも、解くことでもありません。自分が見てきた日本の景色を、英語で外の世界に届けること。この「届ける」という行為が、英語学習の中で唯一、あなたの「伝えたいこと」と直結します。
積読の教材が本棚にあるなら、それはまだ英語を諦めていない証拠でもあります。
まとめ
TOEICの教材が積読になるのは、意志が弱いからではありません。
正解を覚える勉強より、自分の言葉を届けることに向いている人がいる。伝えたいことを持っているのに、それを英語で届ける場所がなかっただけの人がいる。
英語コラムライターは、「覚える英語」ではなく「届ける英語」を使う仕事です。TOEICの勉強が続かなかった人が、英語コラムを書き始めてから「やっと英語が楽しくなった」と感じる理由が、ここにあります。
積読の教材を眺めながら、「また失敗した」と思っているなら、方法を変えてみてください。伝えたいことがあるなら、届ける場所は必ずあります。
英語で日本のことを書いて、世界に届けてみたいという方は、Write Up Labの養成講座をのぞいてみてください。