英語の記事を読んで、意味がわかる。海外のニュースも、大体理解できる。
それなのに、自分で英語を書こうとすると、手が止まる。
なぜでしょうか。
読める力があるなら、書けるはず。そう思いますよね。でも実際には、読める人の多くが「書けない」と感じています。
これは才能の差でも、英語力の差でもありません。読む力と書く力が、そもそも別の筋肉だからです。
あなたは今まで、どちらの筋肉を鍛えてきましたか?
読むことと書くことは、脳の使い方が違う
読むときと書くとき、脳はまったく違う動き方をしています。
読むときは「受け取る」作業です。目の前にある英語を理解する。知らない単語があっても、前後の文脈から意味を推測できる。完璧に理解できなくても、大意をつかめれば読み進められる。
書くときは「作り出す」作業です。何もないところから、自分の言葉で文を組み立てる。単語を思い出す。語順を考える。文法が合っているか確認する。これらを同時にやりながら、伝えたいことを形にしなければいけない。
料理に例えるなら、読むことはレストランで料理を食べること。書くことは自分でゼロから料理を作ること。どれだけ外食していても、料理の腕は上がりません。作ることでしか、作る力はつかない。
英語も同じです。読む練習をどれだけ積み重ねても、書く力は直接的には上がりません。
インプットがあるのに、なぜ書けないのか
英語学習のほとんどをインプットに使ってきた人は、こんな状態になっていることがあります。
頭の中には英語が蓄積されている。でも、それを外に出せない。引き出しはあるのに、開け方がわからない。
なぜそうなるのか。インプットで蓄積したものは、アウトプットしなければ「知っているだけ」の状態で止まるからです。
読んで理解できる単語と、自分で使える単語は別物です。「あ、この単語知ってる」と思えても、いざ書こうとすると思い出せない。これはインプットで覚えた単語が、アウトプット用に定着していないからです。
あなたの英語は、引き出しの中で眠っているだけかもしれません。
「書けない」の正体を分解する
「英語で書けない」と感じるとき、実際には何が起きているのか。少し分解してみましょう。
単語が出てこない
読んでいるときは「あ、この単語知ってる」と思えても、自分で書こうとすると思い出せない。読んで理解できる単語と、自分で使える単語は別物だからです。
何から書き始めればいいかわからない
白紙のページを前にすると、最初の1文が出てこない。これは「英語で書く型」を知らないからです。型があれば、書き始めの迷いは大きく減ります。
文法が合っているか不安で手が止まる
「この表現で合っているかな」「文法ミスがあったら恥ずかしい」という不安が、書く手を止めます。でも、完璧な文法で書こうとすることが、書けない一番の原因になっていることが多い。
伝えたいことがまとまらない
日本語で考えていることを英語にしようとすると、途中で詰まる。日本語と英語は発想の構造が違うからです。
どれか当てはまりましたか?
当てはまったものがあるなら、それが「書けない」の正体です。英語力ではなく、別の原因があります。
読む力を書く力に変換する4つの方法
読む力はある。あとはそれを書く力に変換するだけです。
① 読んだ記事の構造を真似する
好きな英語の記事を読んだとき、「どんな1文で始まっているか」「どう展開しているか」「どう締めているか」を観察する。そしてその構造を真似して、自分のテーマで書いてみる。
読んで理解した表現を、自分の文章に取り込む。これが、インプットをアウトプットに変換する一番の近道です。
② 読んだ内容に対して英語で感想を書く
英語の記事を読んだ後、感想を英語で1〜2文書いてみる。「I agree with this.」「This surprised me because…」「I had a similar experience.」。短くていい。自分の言葉で反応することが、書く力を育てます。
③ 知っている単語で書き切る
難しい表現を使おうとしなくていい。知っている単語だけで書き切ることを優先する。「sophisticated」より「good」でいい。「Nevertheless」より「But」でいい。シンプルな英語で書ける力のほうが、難しい英語を知っているより価値があります。
④ まず日本語で言いたいことを整理してから英語にする
英語で書こうとして詰まるのは、「何を書きたいのか」が日本語でも整理できていないことが原因のことがよくあります。まず日本語で「これを伝えたい」という核心を一文で言えるようにする。それから英語にする。この順番を守ると、書くときの詰まりが大きく減ります。
読める人が書き始めると、なぜ上達が速いのか
読む力がある人が書き始めると、上達が速いです。
なぜか。すでに英語の表現パターンが頭の中に蓄積されているからです。書きながら「あ、こういう言い方を読んだことがある」という感覚が出てくる。インプットで蓄積したものが、アウトプットの場面で急に活きてきます。
読める力は、書く力の土台としてすでに完成しています。
蓄積されたインプットが、書き始めた瞬間に一気に形になっていく。読める人が書き始めたとき、この感覚を経験する人がたくさんいます。
あなたの英語は、使われるのを待っているだけかもしれません。
まとめ
読む筋肉と書く筋肉は、まったく別物です。
どれだけ読んでも、書かなければ書ける力はつかない。インプットをアウトプットに変えるのは、書くという行動だけです。
読んだ記事の構造を真似する。感想を英語で書く。知っている単語で書き切る。まず日本語で整理してから英語にする。この4つを意識して書き始めると、読む力が一気に書く力に変わっていきます。
読める力はすでにある。あとは書くだけです。
英語で日本のことを書いて世界に届けてみたいという方は、Write Up Labの養成講座をのぞいてみてください。