英語コラムライターに資格は必要か

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英語コラムライターに資格は必要か|結論から、正直に答えます

英語コラムを書いていると話すと、たいてい同じことを聞かれます。

「英検とか、TOEICとか、何か持ってるの?」

持っていません。少なくとも、書き始めたときは何も持っていなかった。短期留学から帰ってきて、英語熱が一度上がって、そのまま子育てと仕事に追われているうちに、英語はどんどん日常から遠のいていった。資格を取るどころじゃなかった。

それでも今、英語コラムライターとして仕事をしています。依頼もきます。海外の読者に記事が届いています。

これは特別なケースではありません。実際にコラムライターとして活動している人たちを見ていると、資格を持って始めた人より、資格なしで書き始めた人のほうがずっと多い。なぜそうなるのか。その話をします。

資格で仕事が決まる職種と、そうでない職種がある

翻訳者の仕事では、英語資格が採用基準になることがあります。英検1級や翻訳検定のスコアが求められる案件も多い。通訳も同様で、資格が信頼性と直結する。

英語コラムライターは、この2つとは根本が違います。成果物で評価される仕事だから。

クライアントがコラムライターに仕事を頼むとき、見るのは「どんな記事を書いているか」です。資格証書を提出する場面は、基本的にない。

「TOEIC900点あります」より、「こういう記事をMediumで書いています」のほうが、何倍も説得力がある。なぜなら、英語コラムライターの仕事の中身は「試験を解くこと」ではなく「読者の心を動かす記事を書くこと」だから。評価の基準が根本から違う。

資格があっても書けない人がいて、資格がなくても読まれる人がいる

実際にコラムライターとして活動している人たちを見ていると、あることに気づきます。TOEIC900点台でも書けない人がいて、500点台でも読まれている人がいる。

文法が完璧でも、中身が薄ければ誰にも読まれません。逆に、多少の文法ミスがあっても「この人が書いた話が読みたい」と思わせる記事は、ちゃんと読まれる。

理由はシンプルで、英語コラムは「英語の正確さ」ではなく「その人にしか書けない視点」に価値があるから。

試験は知識を正確に再現する能力を測ります。コラムは、自分の経験と視点を読者が共感できる形で届ける能力を問う。要求していることがそもそも違うので、資格のスコアとコラムライターとしての実力は、必ずしも一致しない。

うちの子どもは英語が得意で、私より読める。書き始めたころは正直、引け目を感じていました。それでも記事は読まれていたし、依頼もきた。英語力より先に、「書く中身」があったからだと今は思っています。

では、英検やTOEICは意味がないのか

そうは言っていません。英語の基礎力はもちろん必要です。

ただ、2つのことを混同しないでほしい。

資格のスコアが高いことと、コラムを書く実力があることは、別の話。資格のための勉強と、コラムを書くための勉強も、別の話。

TOEICの勉強は「読む・聞く」に特化しています。コラムを書く力は「書く」ことでしか鍛えられない。英検の問題を解き続けても、コラムを書く力は直接的には上がらない。コラムを書き続けると、コラムを書く力は上がっていきます。

実際に活動しているライターの多くが口をそろえて言うのは、「書き始めてから英語力が上がった」ということです。インプットだけを続けている状態と、アウトプットを前提に英語と向き合う状態では、伸び方がまるで違う。

留学から帰ってきたとき、英語力は確かに上がっていた。でも帰国後に何もアウトプットしなかった数年間で、その英語はどんどん遠のいていった。資格を持っていても、使わなければ錆びる。逆に、使い続ければ、資格がなくても育っていく。

では何があれば信頼されるのか

資格の代わりに、実際に信頼につながるものがあります。

公開されたコラムの実績

MediumやSubstackやnoteに記事が積み上がっていること。これが最強のポートフォリオです。

5本あれば「書ける人」の証明になる。10本あれば「続けている人」の証明になる。特定のテーマで10本あれば「この分野に詳しい人」の証明になる。

資格証書を1枚持っていることより、公開された記事が5本ある方が、仕事に繋がりやすい。これは、実際に依頼を受けているライターたちの経験からも言えることです。

継続して書いている痕跡

最後の記事が3年前だと、「昔は書いていたが今はやめた人」に見えます。定期的に更新されているメディアは、「今も続けている人」の証明になります。

週1本でなくていい。月2本でも十分です。積み上がることに意味がある。

特定テーマへの専門性

「日本の食文化を英語で書くならこの人」という認知が生まれると、仕事の依頼が来やすくなります。

「何でも書けます」より、「このテーマなら誰にも負けない」のほうが圧倒的に強い。

40代・50代の女性が持っている「日本のリアルな暮らし」の視点は、海外メディアにほとんど存在しません。子育てのこと、職場のこと、年齢を重ねることへの向き合い方。これらを英語で書ける人が、世界にほぼいない。だから、あなたが書く意味があります。

「資格が取れてから始めよう」は、たぶん始まらない

英検準1級を目指しながら「取れたらコラムを書こう」と思っている人は、準1級を取った後も「まだ早い」と感じることが多い。

コラムを書く力は、コラムを書きながらしか育ちません。「資格を取ってから」ではなく「書きながら力をつける」が正しい順番です。

実際に活動しているライターのほとんどが、最初から完璧な英語力を持っていたわけではありません。書き始めながら型を覚えて、書き続けながら英語力を上げていった人たちです。養成講座を受けるまで「もう少し英語力が上がったら」とずっと思っていた、という声もよく聞きます。でも書き始めてみると、英語力より先に「書き方の型」が必要だとわかる。型を知ってから書くと、英語力が多少不安でも、読める記事になる。

始めるのに必要な英語力の目安

「資格が必要ない」とはいえ、英語の基礎力がゼロでは始められません。目安を正直に言います。

国際的な語学力指標CEFRでいえばB1レベル、英検2級やTOEIC550点前後に相当する英語力があれば、書き始められます。

日常的な話題について簡単な文を書ける。自分の意見を単純な表現で伝えられる。わからない表現はその都度調べながら書き進められる。このくらいあれば十分です。

「でも私はそのレベルに届いていないかも」と感じる人へ。中学英語の基礎がある人は、書きながら3ヶ月でB1に届きます。「英語力が十分になってから書く」ではなく「書きながら英語力を上げる」。この順番の違いが、半年後の実力に大きな差を生みます。

資格より大事な、たった一つのこと

英語コラムライターとして最も重要なことは、資格でも英語スコアでもありません。

あなたにしか書けない視点を持っているか。それだけです。

海外の読者が英語コラムに求めているのは、完璧な英語で書かれた一般論ではありません。「日本で暮らしている人が、今日見て、感じて、考えたこと」です。その視点を持っているのは、日本で暮らしているあなただけです。英語ネイティブには書けない。翻訳家にも書けない。

近所のスーパーで見た光景でも、子どものお弁当を作りながら考えたことでも、旅先で気づいた日本との違いでも。あなたが「当たり前」と思っていることの中に、海外の誰かが読みたいものがある。

実際に活動しているライターたちを見ていると、長く続いている人ほど「自分のテーマ」を持っています。資格の有無ではなく、「この人にしか書けない話がある」という軸が、コラムライターとして続けていけるかどうかを決めている。

まとめ

英語コラムライターに資格は必要ありません。

資格より有効な証明は、書いた実績です。公開されたコラムが積み上がることが、最強のポートフォリオになる。

「資格を取ってから始めよう」は、始まらない理由になりやすい。正しい順番は「書き始めながら力をつけること」です。

TOEIC何点ではなく、コラムを何本書いたかが、コラムライターとしての実力を決めます。

とは言え、「書き方を学びたい。何から始めればいいか全然わからないから、1から教えてほしい」という方は、まずここをのぞいてみてください。英語コラムライター養成講座は こちら

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