英語は意味ないと言われる理由|それでも学ぶ価値がある人の話

Columns

「英語なんて勉強しても意味ない」
そう言い聞かせながら、でも心のどこかでまだ気になっている人がいます。

40代、50代になって、「今さらだよな」と思う。周りには言えない。言ったら「またそんなこと言って」と思われそうで。でも完全に諦めたわけでもない。英語に関するSNSをこっそりフォローしていたり、海外ドラマを字幕なしで観ている人を見て、羨ましいと思ったり。

この記事は、そういう人に向けて書いています。
「英語は意味ない」という言葉の裏側にある、「本当はまだやってみたい」という気持ちを、大切にしてほしいから。

「英語は意味ない」と言われる理由

まず、この主張の根拠を正直に見ていきます。

① AIの翻訳精度が上がった
DeepLやChatGPTの登場で、翻訳の精度は格段に上がりました。ビジネスメールや資料の翻訳なら、AIで十分なケースが増えている。「英語ができなくてもAIがある」という考えは、一定の現実を反映しています。

② 日本の日常生活では英語を使う機会が少ない
日本語だけで生活が完結する環境では、英語を学んでも使う場がない。使わなければ忘れる。忘れるなら学ぶ意味があったのか、という気持ちになるのは自然なことです。

③ 英語を学んでも、望んでいた変化が起きなかった
英会話スクールに通ったけど、キャリアが変わらなかった。TOEICのスコアが上がったけど、年収は変わらなかった。「英語ができると人生が変わる」という期待が、現実と一致しなかったとき、「やっぱり意味なかった」という結論になりやすい。

どれも、一定の現実を反映しています。否定するつもりはありません。

でも「誰にとっても意味ない」ではない

ここが大事なところです。

「英語は意味ない」という主張は、「自分の生活や仕事では英語を使う場面がなかった」という個人の経験から来ていることがほとんどです。それは一つの事実ですが、全員に当てはまる話ではありません。

現場で多くの生徒を見ていてわかるのは、英語が「意味なかった」と感じる人と「意味があった」と感じる人の間には、英語力の差よりも使い方の差があるということです。

スコアが高くても「意味なかった」と言う人がいる。スコアが低くても「英語が人生を変えた」と言う人がいる。この違いは、英語を「目的」にしていたか「手段」にしていたかの差から来ています。

「英語は意味ない」という話は、「英語の使い方を間違えると意味がない」という話として読むのが正確です。

情報の「輸入者」から「発信者」へ変わる価値

「AIが翻訳してくれるなら英語は必要ない」という声は、生徒からもよく聞きます。

でも、ここで一つ聞かせてください。

AIは何を翻訳しているのか。それは、すでに誰かが作った情報です。AIは情報を集めて、整理して、別の言語に変換することは得意です。でも、あなたが今日感じたこと、あなたにしか見えない日本の景色、あなたの経験から生まれた視点を「物語」として世界に投下することは、AIにはできません。

英語を「情報を受け取るためのもの」として使っている限り、AIで代替されていく。でも英語を「自分の物語を世界に届けるためのもの」として使い始めた瞬間に、話がまったく変わります。

情報の輸入者は、AIに代替されます。でも発信者は、代替されません。あなたという人間の一人称の経験は、世界に一つしかないからです。

AI時代だからこそ、個人の視点に価値が出る。これが、これからの英語の使い方です。

「完璧主義」という最大のブレーキを外す

「でも私の英語は完璧じゃないから」という声もよく聞きます。

ここで一つ、はっきり言います。

完璧な英語を目指す必要はありません。今の時代、GrammarlyやChatGPTがあります。自分で書いた英語をツールに貼り付けて「これ自然ですか?」と聞けば、磨いてくれます。

大事なのは完璧な英語ではなく、「伝わる英語」です。

文法が多少間違っていても、発音がネイティブでなくても、あなたの視点が乗っていれば、読者は読みます。むしろ、完璧な英語で書かれた中身のない記事より、多少荒削りでも「この人にしか書けない話」のほうが、はるかに読まれます。

完璧主義は、英語学習最大のブレーキです。「伝わる」を最優先にする。ツールを使って磨く。この潔さが、今の時代の「意味ある英語」を作ります。

英語が意味を持った瞬間の話

英語への向き合い方が変わる瞬間というものがあります。

テストのために単語を覚えていた人が、自分の好きなテーマについて英語で書き始めた瞬間。スコアを上げることだけを目標にしていた人が、海外の読者からコメントをもらった瞬間。「英語なんて」と思っていた人が、英語で自分の考えを届けられたと実感した瞬間。

その瞬間に、英語への向き合い方がまるごと変わる。「勉強しなければいけないもの」が「使いたいもの」に変わる。

共通しているのは、英語を「使って何かを届けた」という経験を持ったことです。スコアではなく、届いた実感。これが英語を意味あるものに変える、一番の出来事です。

英語を手放せない人の話

「英語は意味ない」という声がある一方で、英語をずっと手放せない人がいます。

何年もブランクがあるのに、また気になってしまう人。英語の勉強が続かないのに、完全にやめることもできない人。英語で何かを伝えたいという気持ちが、どこかにくすぶり続けている人。

この「手放せない」という感覚は、英語そのものへの興味というより、「英語を通じてやりたかったこと」がまだ残っているからです。海外の人と話したかった。外の世界とつながりたかった。自分の経験や考えを、日本語の外に向けて発信したかった。

英語はその「やりたかったこと」への扉だった。扉が開かないまま時間が経っても、その扉への興味は消えない。

「意味ない」と思いながらも手放せないとしたら、それはまだその扉の向こうに行きたい気持ちが残っているということです。

まとめ

英語は意味ない」という言葉は、誰かが決めた物差しです。

でも、密かにまだ気になっているなら、その気持ちは本物です。40代・50代だから遅い、ということはありません。むしろ、この年代だからこそ書けるものがある。20年、30年分の経験が、英語コラムの最強のネタになります。

もしあなたが「自分の言葉を、もっと遠くの誰かに届けたい」と願うなら、英語はこれ以上ないほど強力な、あなただけの翼になります。

周りに言えなくていい。密かに始めればいい。その一歩が、景色を変えます。

英語を使って書くことで発信までしてみたいという方は、Write Up Labの養成講座をのぞいてみてください。

関連記事

英語は”勉強”のままだと、人生は変わらない

英語で人生が変わる人と変わらない人の違い

AI時代に「英語ができる」だけでは稼げない理由

関連記事

目次