英語が好き。でも、発信できないあなたへ
以前、「なぜ英語が好きな人ほど、発信できないのか」という記事を書きました。
「もっと上手くなってから」が永遠に終わらない。勉強が目的になっている。英語を安心材料にしている。3つのパターンをお伝えしましたが、あの記事を読んで「まさに自分だ」と思った方から、こんな声をいただきました。
「原因はわかった。でも、わかっただけでは動けない」
その通りです。「完璧主義をやめましょう」と言われて、やめられるなら苦労しない。「とにかく出しましょう」と言われて出せるなら、最初から悩んでいない。
この記事では、「なぜ動けないのか」をもう一段深く掘り下げたうえで、ブレーキを外すための具体的な方法をお伝えします。
あなたのブレーキは「完璧主義」ではない
前の記事で「完璧主義がブレーキになっている」と書きました。でも、正直に言うと、あれは半分しか当たっていません。
本当のブレーキは、完璧主義の裏側にあります。
「自分の英語を出したら、”この程度か”と思われるのが怖い」
これです。
完璧主義の裏にあるのは、「評価されるのが怖い」という恐怖。もっと言えば、「自分が思っている自分」と「他人に見える自分」のギャップを知るのが怖い。
英語が好きで、何年も続けてきた。自分の中では「英語が得意な私」というイメージがある。でも、実際に外に出してみて、「大したことないね」と言われたら、そのイメージが壊れてしまう。
だから出せない。出さなければ、「まだ本気を出していないだけ」でいられる。自分の可能性を、開けないまま持っていられる。
これは弱さではありません。英語を大切にしてきたからこその恐怖です。どうでもいいものなら、怖くならない。
「評価される」の幻想
ここで一つ、事実をお伝えします。
あなたが英語の記事を1本投稿しても、ほとんど誰も評価しません。
これは残酷な話ではなく、救いの話です。
始めたばかりのブログやSNSに、読者は来ません。「いいね」もつかないし、コメントもつかない。批判も来ない。つまり、「評価されて傷つく」という恐怖は、最初の段階では現実にならないんです。
「見られるのが怖い」と思っているけど、実際は見られない。この事実を知っているだけで、最初の1本を出すハードルは大きく下がります。
怖いのは「評価」ではなく「評価されるかもしれないという想像」です。その想像は、1本出した瞬間に消えます。
ブレーキを外す方法1:「練習」と割り切る
最初の5本は、作品ではありません。練習です。
料理を始めた人が、最初の1品をインスタに載せるとき、「これはプロの作品です」とは思わない。「作ってみた」と軽く載せる。それと同じです。
英語の発信も、最初は「書いてみた」でいい。完成度を求めない。正しさを求めない。「英語で何かを書いて、外に出す」という行為自体に慣れるための練習。
練習だと思えば、間違えても恥ずかしくない。だって練習なんだから。
「でも、練習でも人に見られるのは嫌だ」と思うかもしれません。だから、最初の数本は誰にも告知しなくていい。Mediumにアカウントを作って、静かに置いておく。友人にも家族にも言わない。誰にも見られない場所で、発信する筋力をつける。
ブレーキを外す方法2:「自分のため」に書く
「誰かに読ませるために書く」と思うと、ハードルが上がります。
最初は「自分のため」に書いてください。
今日あったことを、英語で3行書く。好きな映画について、英語で感想を5行書く。最近考えていることを、英語で短い文章にしてみる。
読者を想定しない。反応を期待しない。「自分の考えを英語にする練習」として書く。そしてそれを、ただ公開する。
公開することに意味があるのは、「外に出した」という事実が、次の1本への心理的ハードルを下げてくれるからです。1本出した人は、2本目が格段に楽になる。
ブレーキを外す方法3:「下手な人」を見つける
少し意地悪なアドバイスですが、効きます。
Mediumやnoteで、英語で発信している日本人を探してみてください。いろいろな人が書いています。そして気づくはずです。「あれ、この人の英語、私と同じくらいかも」「この文法、合ってないよね」。
それでも、その人は書いている。公開している。読者もついている。
完璧じゃなくても、出している人がいる。この事実を目で見ることが、「自分も出していいんだ」という許可を自分に出すきっかけになります。
あなたが思っている「発信できるレベル」は、実際に発信している人たちのレベルより、ずっと高い基準に設定されている。その基準を、現実に合わせて引き下げるだけでいいんです。
ブレーキを外す方法4:最初の1本の「型」を決める
何を書いていいかわからない。これも大きなブレーキです。
最初の1本は、この型を使ってください。
「日本の○○について、海外の人が知らないこと」
○○には、あなたが好きなものを入れる。
「日本のコンビニについて、海外の人が知らないこと」
「日本のお弁当について、海外の人が知らないこと」
「日本の電車について、海外の人が知らないこと」
この型が使いやすい理由は3つ。テーマが具体的だから書きやすい。あなたの日常知識がそのまま中身になる。そして、海外の読者にとって本当に面白い内容になる。
300語でいい。日本語で言えば原稿用紙1枚分。これなら30分で書けます。
1本出したら、何が変わるか
1本出すと、小さいけれど確かな変化が起きます。
まず、「出せた」という事実が自信になる。テストの点数ではなく、「自分は英語で何かを書いて、世界に公開した」という体験からくる自信。これは誰にも否定できない。
次に、2本目のハードルが驚くほど下がる。1本目で感じた恐怖の半分は、2本目では消えている。3本目にはもう慣れている。5本目には「次は何を書こう」と考えている自分がいる。
そして、10本書いた頃には、「なぜあんなに怖がっていたんだろう」と思うようになります。
ブレーキは、走り始めたら自然に外れるんです。止まっている間は、永遠に外れない。
まとめ|「好き」を胸の中にしまったまま終わらないで
英語が好き。何年も続けてきた。でも、外に出すのが怖くて、ずっと胸の中にしまってきた。
その気持ちは、痛いほどわかります。大切なものほど、壊れるのが怖い。
でも、胸の中にしまったままでは、あなたの「好き」は誰にも届かない。そして一番もったいないのは、あなた自身が、自分の「好き」の本当の価値に気づけないまま終わってしまうこと。
1本でいいんです。300語でいい。「日本の○○について、海外の人が知らないこと」。これを今日書いて、どこかに公開してみてください。
怖いのは、最初の1本だけです。