言語化力を上げるには?|英語で発信できる人が先にやっていること

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「言いたいことはあるのに、うまく言葉にできない」
日本語でも、英語でも、この感覚を持っている人は多い。考えはある。感じていることもある。でも、それを言葉にしようとすると、どこかぼんやりしてしまう。

英語で発信しようとすると、この「言語化できない」という問題がさらに大きくなります。日本語でもうまく言えていないことを、英語にしようとしても、当然うまくいかない。

実は、英語の言語化力と日本語の言語化力は切り離せません。日本語で言語化できていないものは、英語でも言語化できない。逆に、日本語で言語化できるようになると、英語での発信がぐっとやりやすくなります。

この記事では、言語化力を上げるために何をすればいいのかを整理します。

「言語化できない」の正体

言語化できないとき、何が起きているのか。
多くの場合、思考が「感覚」のまま止まっています。「なんとなくいい」「なんとなく嫌だ」「なんとなくこう思う」。この「なんとなく」を言葉にしないまま、「言葉にできない」と感じている。

言語化とは、この「なんとなく」を言葉に変換する作業です。感覚を概念に変える。漠然とした印象を、具体的な言葉に落とし込む。

これは才能ではなく、練習で鍛えられるスキルです。

長年英語を教えてきた現場で見ていると、言語化が得意な人と苦手な人の差は、英語力よりも「日本語で自分の考えを言葉にする習慣があるかどうか」にあります。

日本語の言語化力が先

英語で発信できている人を見ていると、共通していることがあります。
日本語で自分の考えをきちんと言葉にできる人です。

「この映画、面白かった」で終わらず、「なぜ面白かったのか」「どの場面が特に印象に残ったのか」「それは自分のどんな経験と重なったのか」まで言葉にできる人。

「なんとなく好き」を「好きな理由」まで掘り下げられる人。

日本語でここまでできると、英語にするのはあとは言語の変換作業だけになります。でも日本語でも「なんとなく」止まりの人は、英語にしようとしても「なんとなく」のまま止まってしまう。

英語の言語化力を上げたいなら、まず日本語の言語化力を上げることが先です。

言語化力を上げる3つの習慣

では具体的に、何をすればいいのか。

① 「なぜ」を1回多く掘り下げる
日常の中で感じたことに、「なぜ?」を一つ追加する習慣をつけます。

「今日の打ち合わせ、なんかうまくいかなかった」で終わらず、「なぜうまくいかなかったのか」を考える。「あの映画、感動した」で終わらず、「なぜ感動したのか」を考える。

この「なぜ」を1回追加するだけで、言葉にできることが増えていきます。感覚が概念になる瞬間が、「なぜ」を考えたときに訪れます。

② 日本語で日記を書く
言語化力は、書くことで鍛えられます。

毎日3行でいい。今日あったことと、それについて自分がどう思ったかを書く。「今日は疲れた」ではなく「なぜ疲れたのか」「何がしんどかったのか」まで書く。

書くことは、思考を可視化する作業です。頭の中でぼんやりしていたものが、書くことで形になる。この経験を積み重ねると、言語化のスピードが上がっていきます。

③ 「つまり、どういうこと?」を自分に問う
何かを読んだとき、何かを経験したとき、「つまり、どういうこと?」と自分に問いかける習慣をつけます。

長い文章を読んだ後、「要するに何が言いたかったのか」を一文で言えるか。複雑な体験を「一言で言うと?」とまとめられるか。

この「要約する力」が、言語化力の核心です。複雑なものをシンプルな言葉に落とし込む力は、英語で発信するときに直接役立ちます。

英語の言語化力に変換する

日本語で言語化できるようになったら、それを英語に変換する練習に入ります。

ここで大事なのは、日本語をそのまま英語に訳そうとしないことです。

「なんとなくいい感じだった」を英語に訳そうとすると詰まります。でも「具体的に何がよかったのか」を日本語で言語化してから英語にすると、訳しやすくなります。

「なんとなくいい感じ」→「話しやすい雰囲気だった」→「The atmosphere was relaxed and easy to talk in.」

日本語での言語化が先。英語への変換は後。この順番を守ると、英語の言語化がぐっとやりやすくなります。

言語化した言葉が、コラムになる

言語化力が上がると、もう一つ変化が起きます。
書きたいことが見えてくるようになります。

「なんとなく日本のお弁当って特別な気がする」という感覚を持っていた人が、「なぜ特別なのか」を掘り下げると、「3色ルール」「愛情表現としての意味」「作る側の美意識」という具体的な言葉が出てきます。これがそのまま、英語コラムのネタになります。

英語コラムライターとして活動している人たちを見ていると、英語力より言語化力が高い人のほうが、面白いコラムを書いています。「この人にしか書けない視点」は、言語化力から生まれるからです。

言語化力は、英語発信の土台です。日本語で言語化できる力が、英語で届けられる言葉になる。

まとめ

言語化力は才能ではなく、習慣で鍛えられるスキルです。

「なぜ」を1回多く掘り下げる。日本語で日記を書く。「つまり、どういうこと?」を自分に問う。この3つを続けるだけで、言語化力は確実に上がっていきます。

日本語での言語化が先、英語への変換は後。この順番を守ることが、英語で発信できるようになる一番の近道です。

言語化した言葉を英語で届けてみたいという方は、Write Up Labの養成講座をのぞいてみてください。

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